読み物・食文化

愛媛の二つの鯛めし ― 炊き込みの北条鯛めしと、生の宇和島鯛めし

愛媛の鯛めしは二つあります。鯛を丸ごと炊き込む中予の北条鯛めしと、生の鯛の刺身をタレでご飯にかける宇和島鯛めし。違いを表にまとめ、道後温泉駅前で食べられる3店(丸水・かどや・秋嘉)の営業時間と、鯛が売り切れると閉まる注意を載せています。

二つの鯛めしの違い

北条鯛めし宇和島鯛めし
作り方鯛を丸ごと米と一緒に炊き込む生の鯛の刺身をタレと卵にからめ、温かいご飯にかける
地域松山を含む中予地方南予の宇和島
100年フード令和3年度、伝統の100年フード部門に認定令和3年度、伝統の100年フード部門に認定

同じ名前の、まったく違う料理

愛媛で「鯛めし」を頼むと、県内のどこで頼むかによって、まったく違う料理が出てきます。ひとつは鯛を米と一緒に炊き込んだご飯、もうひとつは鯛の刺身をタレにからめて熱いご飯にのせたものです。前者が松山を含む中予地方の「北条鯛めし」、後者が南予・宇和島の「宇和島鯛めし」です。

北条鯛めし ― 鯛を丸ごと炊き込む

  • 鯛を一匹丸ごと米と一緒に炊き込む。
  • 特徴は、具を足さないこと。ごぼうや人参といった野菜、揚げなどは入れず、鯛とだし昆布だけで炊く。
  • 炊き上がったら身をほぐしてご飯に混ぜ、鯛の出汁が回ったご飯として食べる。
  • 農林水産省の「うちの郷土料理」では、主な伝承地域として中予地方が示されている。
  • 由来は、神功皇后が松山の鹿島明神に立ち寄った際、地元の漁師が献上した鯛をのせて飯を炊いたのが始まりと伝わる。

宇和島鯛めし ― 刺身をタレで、飯にかける

  • 火を通さず、新鮮な真鯛の身を薄くそぎ切りにする。
  • 醤油・みりん・生卵・ごま・だし汁などで調えたタレと混ぜ、温かいご飯にかけて食べる。
  • 伊予水軍が船上で食べていた漁師料理が起こりとされ、地元では「ひゅうが飯」とも呼ばれてきた。
  • 生の鯛を使うこの食べ方は、全国でも宇和島にしかない独特のものとされる。

どちらも「100年フード」

この二つは、文化庁が地域の食文化を認定する「100年フード」の伝統の100年フード部門に、令和3年度、そろって認定されました(認定の公表は令和4年〈2022年〉3月3日)。愛媛からは同じ年度に、いぎす豆腐が伝統部門、津島の六宝と三津浜焼きが近代部門で認定されています。

道後で食べられる店と、売り切れの注意

道後温泉駅の前の商店街に、鯛めしを出す店があります。

店出す鯛めし営業時間定休日
元祖・宇和島鯛めし 丸水 道後店(道後湯之町13-10、道後商店街アーケード内)宇和島鯛めし11:00〜15:00(L.O. 14:30)、17:00〜21:00(L.O. 20:30)水曜
かどや 道後駅前店(道後湯之町6-12-2、道後温泉駅から69m)宇和島鯛めし(伊達真鯛)11:00〜14:30(L.O. 14:00)、17:00〜21:00(L.O. 20:30)無休(1月1日は休み)
松山鯛めし 秋嘉 道後店(道後湯之町12-34 エイトワンビル2階)土鍋で炊く松山鯛めしと、宇和島鯛めし11:00〜15:00(L.O. 14:30)、17:00〜21:00(L.O. 20:30)水曜(年末年始は営業)
  • 丸水と秋嘉は、鯛が売り切れると営業を終える。遅い時間に行くと閉まっていることがある。
  • 丸水と秋嘉は予約を受けていない。来た順に案内される。
  • 炊き込みと生の両方を一度に頼めるのは、この3店のうち秋嘉。公式頁で食べ比べを案内している。
  • 道後で夕食をどこでとるかは道後の夜ごはんにまとめている。

出典:

最終確認日: 2026年10月23日

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出典・参考資料

最終確認: 2026年10月